掃除機は売り場のオバちゃんに聞け

新生活が始まる春。掃除機を買うなら、まずは家電量販店の掃除機コーナーにいるオバちゃんに話を聞くのがオススメ。

みなさんは家電の購入、どこでしますか?近所の電気屋さん、郊外の家電量販店、ターミナルの家電量販店、ネット通販…いろいろあります。最終的に、どこで買うかは人それですが、掃除機に関しては、まず郊外の家電量販店の掃除機コーナーにいるオバちゃんに話を聞くのがオススメ。
 
洗濯機、冷蔵庫、炊飯器などは、使ってみないとわからない家電。使っている人に聞いてみるのが一番だけど、同時に数種類使っていてもなかなか比較は難しい。とりあえず買って慣れるしかない家電かもしれません。

ところが、掃除機は売り場でも実際に使えます。持ってみて軽いか重たいか、動かしてスムーズか引っ掛かるか、ゴミ捨てがしやすいかどうか、収納しやすいかどうかなど、いろいろ試せます。

とはいえ、4機種くらい試しているうちに、どれがどれだかわからなくなってしまいます。家電のプロなら、そんなこともないのでしょうけど、いつの間にかどれがそれやら?しかも、僕たち素人は値段やデザインやTVCMの影響を受けずにはいられません。冷静な商品比較はかなり難しい。

そこで売り場の人の説明が重要になります。

僕がオススメするのはオバちゃん。それもメーカーからの販売員ではなく、その家電量販店の販売員。しかもチョットくたびれ気味のオバちゃん。綾小路きみまろさんの漫談に「中高年、朝元気、昼まあまあ、夜ぐったり」というのがありますが、まさにあんな感じのオバちゃん。

なぜオバちゃんがイイのか?

若い人は元気です。元気がいいと頑張ります。そりゃオバちゃんも頑張っているとは思いますけど。ただ、この頑張れることは、僕たちにはマイナスなのです。頑張れないオバちゃんの方がありがたい。

客が試した掃除機を毎回戻す。お試しとはいえゴミは溜まる。そのゴミを捨てる。繰り返すこの作業。元気がいいと、この作業も普通にできてしまいます。ところがオバちゃんはくたびれてくるとメンドウだと感じてくれます。このメンドウ情報が、買い手の僕たちにはとっても役立つ共感情報になるのです。

僕たちは掃除がしたくて生きてるわけじゃない。できればメンドウじゃない掃除がしたい。ちょっとでもメンドウを避けたい。だから、夕方になるとくたびれて、普通だったことがちょっとメンドウに感じてくるオバちゃんのコメントが活きるんです。

オッちゃんではなくオバちゃんがいいのは、オッちゃんは元気がなくても「仕事モード」全開で頑張ってしまいます。オバちゃんの中にも、仕事モード全開の人がいるので、オバちゃんなら誰でもいいというワケではありません。

そこで大事なのが、郊外の家電量販店というところ。

気合い入れて通勤するターミナル立地の家電量販店ではなく、ママチャリでも通勤できるような近所の郊外家電量販店。こんなオバちゃんは、ドが付くくらい正直に製品を語ってくれます。掃除機コーナーを、僕のようないい年の男性が一人で見に来ていると、「どうせこの人に説明しても、買うかどうかは奥さんが決めるんだろうな」というスタンスで説明してくれます。「売るぞ」一直線でない説明。良いことしか語らないセールストークなら、誰でもやってくれますが、

「これねぇ、自立するってメーカーの説明なんだけど、実はちょっと当たっただけでも倒れるのよ」
「吸引力はスバラシイの!でも実はコッチも大差なく吸えてるのよね」
「デザインはこれが一番、でも一回の充電で動く時間が短いの!」

を語ってくれるのは、郊外の家電量販店のオバちゃん。なかには、

「アタシの説明聞いてネットで買うんでしょ?」

ということまで話す販売員さんがいました。なんてぶっちゃけた販売員さん。こんなに正直でイイの?です。

実際に、僕は数軒の郊外家電量販店でこのタイプのオバちゃん数名に遭遇しました。たまたまのラッキーなのか、それとも法則なのか。

ここでは「郊外家電量販店のオバちゃん」という属性で、説明を聞きたい販売員について語りました。実際は、男性の販売員でもこのようなタイプの人もいるでしょうし、若い人にもいるかもしれません。僕が出会ったオバちゃん達は、たまたまオバちゃんだっただけかもしれません。いずれにしても、ここで紹介したような、日々掃除機を使う顧客理解や共感ポイントのある販売員と巡り会えることを願っています。
 

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